てんかんについて

「てんかんの治療はお薬を飲んでいれば良い」と思われがちですが、そのうち30%の方はお薬だけでは治療が難しいといわれています。難治性てんかんの方とは、抗てんかん薬を内服しているにもかかわらず発作がコントロールできない方(年1回以上の発作)ですが、眠気などのお薬の副作用の強い方のご苦労も計り知れません。一般的に人口の0.8%がてんかんの患者さんであると考えると、日本には100万人のてんかん患者さんがいて30万人は難治性です。72万以上の人口を擁する相模原市だけでみても、てんかんの方は約5780人そして難治性てんかんの方は1700人という計算です。

てんかんの診断・治療は、我々専門家にとっても決して易しいものではなく一筋縄でいかないこともしばしばです。「てんかんであると言われていたが実際はてんかんではなかった」という患者さんに抗てんかん薬をご処方しても効き目はありません。「診断が不正確であったために、種類の合ってない抗てんかん薬のために発作が止まらなかった」などという事例もあります。また、てんかん手術はどんな方にも有効というわけではありませんが、なかには合併症なく手術をうけられて「こんなことなら早くてんかん手術を受けておけばよかった」という声も耳にします。最近では抗てんかん薬も次々上梓されていますが、2010年以降はVNS療法(迷走神経刺激療法:難治てんかんの方にペースメーカー的手術をうけていただいて発作を軽減させる緩和治療)が可能になりましたので、5年以上前に専門病院で「もう手立てがない」と言われた患者さんにも新しい治療が可能な時代になりました。2年ルールと申しますが、要は「2剤・2年」2剤の抗てんかん薬を2年以上内服しても発作コントロールができないという場合には、一度てんかんの専門家を受診いただいて、いまの治療以上のことができないか是非ご検討いただくことをお勧めします。